地球から59億キロ離れた冥王星。59億キロというと光の速さで5時間半かかる遠い場所にあります。そこにアメリカの無人探査機「ニューホライズンズ」が9年半かけて到達しました。観測された内容はいろいろとニュースになっていますが、観測された結果より観測が成功したことの方がはるかに値打ちがあると思います。何せ、この探査機と通信しようとするだけで単純計算で往復11時間かかります。なにかトラブルがあった場合復旧させるのに最低11時間、一発で成功できなかった場合はさらに11時間かかります。それが、冥王星に再接近する数日前に探査機と一度音信不通になっていたというから驚きです。9年半もかけていよいよあと数日というタイミングで!しかしNASAは「大した問題じゃない」とコメントしており、実際すぐにトラブルは復旧したようです。冥王星を観測するためだけに打ち上げられた無人探査機「ニューホライズンズ」は使命を果たした後もずっと太陽系の果てを進み続けることになります。なあに、あと10年経っても通信に往復22時間かかるだけ。グッドラック!